iPodなどの携帯プレーヤーの登場で音声メディアの存在価値が一気に高まりました。
これまで視聴覚メディアは「時間軸」に沿った進み方をするものであって、時間と体を束縛されるものというイメージがありました。学習という視点でいうなら、音声教材は学習効果が高いと分かっていても、時間の確保が課題っていうイメージがありました。
しかし、胸ポケットに教材を入れて、歩きながら学習ができる携帯プレーヤーは、この視聴覚メディアの大きな縛りというかデメリットをあっさりと打ち消してしまったんですね。
持ち歩けるという点で本などの紙媒体教材と並んだだけでなく、「ながら」が可能になったという点で大きくリードした感じです。
しかも、ソフトウェアを使って音声教材を2倍速加工すれば時間を半分にできる上、脳を活性化する効果で学習効果を高めることもできます。
ビジネスパーソンにとって、学びが必要とはいえ時間も貴重。時間って、どんな人でも24時間しか与えられていませんからね。
さて、この時間的コストというのは読書でも考えなければならない大きなテーマです。
PHP発行の「THE 21」というビジネス系雑誌がありますが、2007.01号は「使える!ビジネス書108冊」というタイトルで、ビジネスパーソンのための本の読み方、読むべき本を特集しています。
その第一部が『仕事ができる人の「スーパー読書術』という内容です。
ビジネスの第一線で活躍している人の読書生活、読み方のコツなどをインタビュー形式で紹介してあります。こういう読書家と呼ばれる人たちの読み方は、いろいろ勉強になることがあります。
もちろん、これから読書経験を積み重ねていこうっていう人と、いわゆる読書家という人とでは、課題も何もかも違いますので、「勉強にはなるけど、参考にはならない」ということも多いかも知れません。
ですから、目指すべき方向性や、ちょっとしたヒントを学ぶというつもりで読むといいと思います。
さて、その中で楽天証券経済研究所の研究員をなさっている山崎元氏のお話がありました。そのインタビューの見出しに「買うコストよりも読むコストを考えよう」という言葉がありました。
『読むコスト』
こういう発想って大切ですね。d(^^*
「たとえば、時給五千円のビジネスパーソンがいたとします。その人が千五百円の本を買いました。それで、その本を読むのに三時間かかったとする。考えようによっては、時間を投資して、初めて中身を読むことになります。この場合、この人が読書に要したコストは五千円×三時間+千五百円で、一万六千五百円ということになります。」(同誌P18より引用)
時間を金額換算すると、時間的コストの大きさと比べると、本代というコストは大した問題ではない、と。むしろ、時間の方に目を向けるべきだというんですね。
さて、どうでしょう?あなたは2006年の1年間で、どれだけの書籍代と読書時間をコストとして支払ったでしょうか?
もちろん、それらはコストであり、別の角度で見れば「投資」です。コスト意識は必要ですが、必要な投資をケチるのは論外ですね。
だからこそ、投資対効果を常に考えながら読書をすべきだっていうことなんです。
コスト意識っていう視点で読書を点検してみてもおもしろいかも知れません。
○コストが小さくても、十分な成果が上がっていないとしたら、それは無駄なコストということです。あなたは、本を読みっぱなしにして、自己満足で終わらせていませんか?
○本代をケチりながら、「せっかく買ったから」というだけで、目的意識もなく、学ぶことも少ないのに最後まで丁寧に読んでいませんか?
○大きなリターンを期待するなら、大きなコストも覚悟しなければなりません。あなたは来年の自分のために、5年後の自分のために金銭的、時間的な投資をしてきましたか?
今年も残すところ、後2週間ほど。
いつもとちょっと違う視点で、自分の読書を点検してみましょう!
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by 寺田 昌嗣
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